ECサイトの売上をアップさせる上で欠かせないのが、「クロスセル施策」だ。
「クロスセル」とはある商品の購入を検討している顧客に対し、別の商品もセットもしくは単体で購入してもらうためのセールス手法。PCを買った顧客に、マウスやキーボードの購入もオススメする、的なやつだ。Amazonとかでよく見る、「よく一緒に購入される商品」とか「この商品を見てる人はこんな商品も見ています」みたいなやつだ。Amazon以外にもNetflixとかも似たようなレコメンドを出してくる。
目次
WooCommerceでAmazonのクロスセル施策を目指すなら、「WooCommerce Recommendation Engine」
商品ページに「オススメ商品」を出す方法は色々ある。
・WooCommerceデフォルト機能を使う
・無料プラグインを使う
・有料プラグインを使う
・自分で商品ページに同じカテゴリー(orタグ)の商品が出るようにコードを書く
このあたりが考えられるが、
・WooCommerceデフォルト機能を使う → △。いちいち商品編集画面で登録するのだるい。しかも決まった商品しか出せない。
・無料プラグインを使う →×。ぶっちゃけデフォルト機能と大差ない(良い機能を使いたいとなると大体有料プランじゃないとダメって言われる)
・有料プラグインを使う →◎。結局これが一番ハードル低く、精度が良い
・自分で商品ページに同じカテゴリー(orタグ)の商品が出るようにコードを書く →△。コーディングできないとダメだし、アルゴリズム組むのは大変
という結果に落ち着いた。そして有料プラグインも色んな種類があるが、個人的にはタイトルにもある「WooCommerce Recommendation Engine」をオススメしたい。このプラグインをうまく活用すれば、AmazonやNetflixのような商品レコメンドを表示でき、効果的なクロスセル施策が実施できる。
機能説明
類似性に基づくレコメンド
Amazonのレコメンド機能に似ている点が多い。顧客が過去に購入した商品や、閲覧した商品と類似した商品を自動的にレコメンドすることができる。この機能により、顧客は自分の好みに合った商品を簡単に見つけることができ、購買意欲を高めることが可能だ。
アルゴリズム
WooCommerce Recommendation Engineは、「商品データ」をベースに、以下の3つの情報を集計し、それらの情報を組み合わせ、商品レコメンドを表示させる仕組みとなっている。
- 商品Aを見たユーザーが「見ている商品は何か」の情報(=この商品を見ているユーザーはこれらの商品も見ています)
- 商品Aを買ったユーザーが「買った他の商品は何か」の情報(=この商品を買ったユーザーはこんな商品も買っています)
- 商品Aを買ったユーザーが「Aと一緒に買った商品は何か」の情報(=この商品はこんな商品と一緒に購入されています)
使用法
設定方法
WooCommerce Recommendation Engineの設定は、WordPressの管理画面から行うことができる。具体的には、「WooCommerce」の「設定」メニューから「Recommendation Engine」タブを選択し、各種設定を行う。
表示方法
推薦商品の表示は、ショートコードを利用して固定ページや投稿に追加するか、ウィジェット機能を利用してサイドバーやフッターに表示させることができる。
導入メリット
WooCommerce Recommendation Engineを導入することで、以下のメリットがある。
- 売上向上: 顧客に適切な商品を推薦することで、購買意欲を高めることができる。
- 顧客満足度の向上: 顧客が自分の好みに合った商品を簡単に見つけられるようになる。
価格
WooCommerce Recommendation Engineは、年額$79のライセンス料で利用できる。購入は、WooCommerceの公式サイトから行うことができる。
類似プラグインとの比較
以下は、WooCommerce Recommendation Engineと類似するプラグインを比較した表だ。
プラグイン名 | 価格 | レコメンドのアルゴリズム | その他特徴的な機能 | 扱いやすさ |
---|---|---|---|---|
WooCommerce Recommendation Engine | 年額$79 | 商品ベースの閲覧履歴・購入履歴・同時購入履歴 | – | ショートコードとウィジェットで簡単に設定可能 |
Related Products for WooCommerce | 無料 | カテゴリー・タグに基づく推薦 | 関連商品表示のカスタマイズ | ショートコードとウィジェットで簡単に設定可能 |
YITH WooCommerce Recently Viewed Products | 無料/有料版あり | 閲覧履歴に基づく推薦 | 閲覧履歴の表示 | ショートコードとウィジェットで簡単に設定可能 |
WooCommerce Predictive Search | 年額$49 | キーワード検索結果に基づく推薦 | 商品検索機能、検索履歴の表示 | ウィジェット機能を利用し、初心者にも扱いやすい |
Product Recommendations | 年額$79 | 顧客行動データに基づくアルゴリズム | データレポート機能 | データテーブルの作成などを手動で行う必要があり、事前準備に手間取る |
機能的に最も近いのは、「Product Recommendations」だろう。このプラグインも、「WooCommerce Recommendation Engine」とほぼ同じアルゴリズムでレコメンドを出す。特徴としては、データレポートも閲覧できる点だろう。
しかし、データテーブルの作成などを手動で行う必要があり、事前準備に手間取るという点がかなりネックだ。サッと取り入れたい、という場合は「Product Recommendations」はお勧めできない。
「WooCommerce Recommendation Engine」が向いているECサイト
一言で言ってしまうと、「商品がいっぱいあるサイト」だが、もう少し細分化して掲載する。
多様な商品ラインナップがあるECサイト
多くの商品カテゴリーや商品数を扱っているECサイトでは、顧客に適切な商品を見つけやすくするために、レコメンド機能が非常に有益である。WooCommerce Recommendation Engineを導入することで、顧客は自分の興味に合った商品を効率的に発見できる。
ニッチな市場をターゲットにしたECサイト
特定の趣味や興味を持つ顧客をターゲットにしたECサイトでは、顧客の好みや関心に合った商品を提案することが重要である。WooCommerce Recommendation Engineは、顧客の購買履歴や閲覧履歴に基づいて適切な商品をレコメンドし、顧客の満足度を高めることができる。
高いリピート率を目指すECサイト
リピート購入率の向上を目指すECサイトにおいて、個々の顧客に適切な商品を提案することは、顧客ロイヤリティの向上につながる。WooCommerce Recommendation Engineを利用することで、顧客が新たな商品を発見しやすくなり、リピート購入の確率が高まる。
オンライン書店や音楽ストア
オンライン書店や音楽ストアでは、顧客が興味を持つであろう作品を効果的にレコメンドすることが重要である。WooCommerce Recommendation Engineを導入することで、顧客の購買履歴や閲覧履歴をもとに、類似の作品やジャンルを自動的に提案することができる。
$79を高いと見るかは使い方次第
$79/年 とそこそこお高いプラグインだが、それでもこのプラグインを有効活用できれば全然ペイできるレベル、むしろとても良心的な値段だと思う。
代理設定業務請け負います。
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